『宝塚BOYS』は実話を元にしたストプレ作品で、2007年初演。2008年にほぼ同じキャストで再演。キャスト一新で2010年、2013年、2018年(2チーム)と再演を繰り返している。私が見たのは2010年版。

上原金蔵 =浦井健治 
長谷川好弥=杉浦太陽 
山田浩二 =黄川田将也 
星野丈治 =東山義久 
竹内重雄 =藤岡正明 
太田川剛 =瀧川英次 
竹田幹夫 =石井一彰 

君原佳枝=初風諄 

池田和也=山路和弘


宝塚BOYS1


最初に観た時は、かっこよくない健ちゃん(!)に食指が動かず途中で挫折。どういう作品か無知だったものでm(__)m
が、それを乗り越え(?)最後まで観た時に一気に感動。なぜストプレに健ちゃん・藤岡君・東山君・石井君が出ていたのかを最後に実感。
この4人が主にミュージカル畑の俳優さんで、後の3人はテレビや映画が主の俳優さんです。
まず、この作品は戦争(第二次世界大戦)と切り離せないものであること、実話を元にしていることを踏まえていないとダメです(これを踏まえていなかったので私は最初きちんと作品と向き合えていなかった)。

私なりのあらすじと感想を・・・。
戦争が終わって間もない1945年、宝塚歌劇団に男子6名が仮?入団。上原金蔵が宝塚歌劇団の創始者・小林一三(松岡修造様のひいおじいちゃんだよ!)に直訴の手紙を書き、一三も構想していたことから実現したが、周りはほとんどが男子入団に反対していた。途中で入団した竹田とで7名になったが、悲願である大劇場への出演は数年たっても実現していない(馬の足としては舞台に立つ者もいた)。7人はそれぞれ戦地に赴いて帰還した者・戦争孤児として愚連隊で生きてきた者・親を空襲や戦地で亡くした者などで、舞台に立てなくても給料がもらえて飯が食えるということは恵まれていることだった。しかし一向に舞台にあがるめどが立たないことについに限界が来て。。。といっても、ものすごい大事件がある訳ではない(実話なのでね)。
結論を言ってしまうと、男子部は9年間で幕を閉じた。大劇場に立つことも、男女混合演目をすることも叶わず(台本第2稿までは出来上がったのだが)。
この演劇の最大の見どころは、最後にレビューをする所だ!大階段とはいかないが、ヅカ風階段も出てくるし、羽も背負うよ! このレビューでミュージカル畑の4人が魅せますッ! ダンスは何と言っても星野を演じる東山君の独壇場! 歌は竹内を演じる藤岡君がやはり上手い。竹田を演じる石井君と我らが健ちゃん(上原金蔵役)は両方のバランスがよい。藤岡君は元がミュージシャンなのでダンスは多分得意ではないだろう(ミュージカルも『レミゼ』の印象が強いがレミゼはダンスないよね?w)けれど、やはりnotミュ畑3人の歌とダンスがあまりにもアレだったので(笑)全然踊れていた。 でもね、その3人も汗をかきかき歌とダンスを一生懸命やっているから、観ていたお客さんは応援していたと思うんだよねー。これは練習不足とか言うことではなく培ってきたものの差だから、3人が下手でもがんばっていたのでとても好感が持てた。

それと! 特筆すべきは寮のおばちゃん=君原さん役の初風さん!!! できかけの台本で練習をしていた時、おばちゃんにヒロイン役をやってもらった時にすごく上手で皆驚いたんだけど(劇中でね!)、レビューのシーンでも衣装をつけて歌ったり踊ったり! 踊りはまぁ年齢もあるしそれなりだったんだけど、歌声が! 物凄いんです☆ この方、役でも元ヅカだったんですがもちろん元ヅカの方。退団後結婚され家庭におられたのですが、2000年東宝版『エリザベート』で皇太后ゾフィー役で24年ぶりに復帰。健ちゃんとは共演済だったんですね^^ 

そして池田役の山路さん。私は存じ上げない役者さんだったのですが、上手い! 面白くそして哀愁もあり、若い男子達のガチャガチャ感(!)をスッと引き締めてくださる。

そして健ちゃん。7人の男子が主役だが、その中でも一応主役だったのかな? ちょっと頼りないリーダーで、いつも情けない顔で苦悩したり泣いたり笑ったりで、髪も撫でつけていたのでお顔が前面に出ていて、頭の幾分下の方且つ眉間辺りにパーツが集中しているのがまるわかりでw カッコよさからは遠いのですが、演技力・歌唱力・ダンス力・高身長・オーラとすべてバランスよく持っているからこその配役だったのかな?

実話を元にしているこの物語、戦争で家族や戦友を亡くしたその苦悩、それでも夢と希望を捨てずに宝塚歌劇への情熱を持って入団したこと、努力をしても報われないこともあるということ、何もしてくれないと思っていた上司にも苦悩した過去があったんだということ、そういう方々がいたんだなーと思うと何と言いますか感慨深いと言いますか。それと、宝塚歌劇=女性オンリー という壁はあまりにも高く強固で崩せなかった。でもこれを崩さなかった上層部の判断も正しかったと私は思います。でもじゃあなぜ男子を募集した?9年間も飼い殺しにした?という所に行くんですが・・・。
最後のレビューは涙失くしては見れません。笑顔の涙ですけどね^^ 何度も再演されているのが分かる気がします。観劇された方の感想を読んだ中に、初演のメンバーに比べるとどうしても全体的に小粒感が・・・というのもあった。初演メンバーは柳谷花緑・葛山信吾・吉野圭吾・戸次重幸などなるほどなメンバー。ミュ畑は圭吾さんだけなのかな?芝居重視で最後のレビューは情熱で乗り切る感じだったのかなと想像する。でも私は健ちゃん派だから(笑)この2010年版がとても好きです。ミュ畑の4人がとても頑張った宝塚感ある華あるレビューがとても好きです。


#宝塚BOYS #浦井健治